モダンな萩焼 天龍窯その2

こちらもまた伝統的な萩焼とは全然印象が違う。名前も深リム皿という。白にみえるけれど、ライトブルー。これを買ったのは、テーブルウエアフェスティバルなのだけれど、実は自分でもこれを買うとは思わなかった。というのも、最初にそこで買ったのがこちらの花びら鉢。

花びら鉢

それまでこんなモダンな萩焼があると知らなくて、そのオシャレすぎるブースですごく興奮していた私。ふちが美しい凛花皿や、ヨーロッパのアンティークを思わせるお皿などに目を奪われる。その中で、マイセオリーの「小さいけれど個性的でアクセントになるもの」を考えて、花びら鉢(ちゃんと小さい方)を購入。

素敵なブースだった
約 径25㎝・高さ3.5㎝

そして次の日も飽き足らず、再訪。変わらず華やかなものに目を奪われつつ、冷静さを取り戻そうとあえて「自分が第一印象でスルーしていたもの」をもう一度、チェックしていて見つけたのが、このリム皿。

スカイブルーの皿の奥が、買ったリム皿。一番手前が同じリム皿の白。色の違いが分かる。

そもそも白っぽいプレートは苦手だった私。どうしても白は渋いお惣菜が美味しそうに見えないと思っていて、それまでも使いこなせておらず。でもこのプレートは、シンプルな中にも個性がつまっていた。

まず色合い。ライトブルーというよりもライトグレーが見た目として一番近い。それから釉薬の濃淡が非常に味わい深く、近づいて見ると確かに昔ながらの白萩の風合いなのだ。適度な重さもあり、いっそう存在感が増す。

撮っていても心地よい重さが伝わってくる。

それから、見込み(盛る部分、底のこと)はそれほど広くなく、リムがしっかりとある。見込みにだらーんと間延びする余白を作らず、一段上がって均一の余白をしっかり作れる。

春菊サラダ

そのリムのおかげで、すごくすっきりと見せることができる。盛る部分が決まっているので盛り付けもしやすいし、くずれがちなサラダも高さを出して豪華に見せられる。またうつわが真っ白だと、食材に何色も彩りがなければ、パキッとリムだけが目立ってしまう。これは柔らかい白にも見え、また釉薬の濃淡も合わさって全体がまとまって見える。

「なんでもないごはんがうつわの力でおいしそうに見える」ということを本当に実感する。

そうそう、パスタにもすごく合う。茎までしっかり入れた残りもの整理パスタの時もちょっと美味しそうに見える。

別の記事でもご紹介した天龍窯さんは、オリジナルでもモダンなうつわをお作りだが、N▶400というコラボレーションもされている。

このリム皿もそのコラボ商品。

【エヌ・ヨンヒャク(N▶400)】  萩焼400年の歴史を支えた陰の立役者。それは名も無き職人たちの存在でした。 「エヌ・ヨンヒャク」とは、この職人の高い技術により、これまでにない新たな萩焼作りを行う事で、次の400年へ繋ぐ一歩を踏み出した萩焼の新たなプロダクトです。  Gallrery JIBITA、そして萩焼最隆盛期を支えた職人を擁する天龍窯が共同により、萩焼再興を目指して取り組んでおります。

天龍窯 オンラインショップより

https://hagiyaki-tenryu.net/?category_id=5d41328d66d86c6a365957a1

結局のところ、いかに日頃使えるかどうかで、過去のものとなるのか、続いていくかが、決まる気がしている。

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