以前、美の壺の記事でもふれた安洞雅彦さん。
織部、志野は、代表的な日本のやきもの。それゆえ、今でも多く作られている。なかでも安洞雅彦さんはとりわけ美濃の古陶磁の再現に取り組まれていて各地で出土する陶片をもとに、今の食卓に使いやすいサイズに仕立てて作られる。本歌(写した元)があるものと安洞さんの全くのオリジナルもあって、これはどっちですかー?なんて聞きながら選ぶのも楽しい。
膨大な数の向付から選ぶのはワクワクするが、人それぞれに違うのを選ぶのをみるのも楽しいんじゃないかと思う。何でこれを選んだのって、一人ひとり捕まえて聞いてみたくなる。
私のコレクションに新しく加わったのがこちら。新作の美濃唐津の豆向付。個人的に唐津のものって持っておらず、小さなサイズなら取り入れやすいかなと思った次第。美濃唐津とは、美濃で焼かれた唐津風のやきものという意味。
シルクロードじゃないけれど、産まれた土地ではなくて遥か遠いところで出土すると、そこまで運ばれたのかなとか、はたまたそこで文化が交差し産まれたのかな、などと古代に思いを馳せる。
釉薬が溜まって泡になっている様子も好きで、わざとそういうのを選ぶ。何かしら変化があるものが好きだ。
これは以前に購入した向付だけれど、頻繫に登場する器のうちの一つ。こういう緑色のものを御深井焼(おふけやき)という。
本来は、万治3年(1660年)に名古屋城内の御深井丸でそのような釉を施した陶器が焼かれ、それを「御深井焼」と呼んだ[2]のが由来であるが、そういった狭義の御深井焼に似た長石を加えた灰釉を施し型打ちをしたり摺絵などを施文した焼き物一般にまで呼称としてひろがり、定着している。
Wikipedia 御深井焼より
こちらに出土した御深井焼の紹介があったのでご参考までに。
故きを温ねて新しきを知る、がふさわしい安洞さん。いろんな挑戦をし、前を向いて進む人に刺激を受け、私も頑張っていこうと思うのだ。
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