今日は、かわいい練り込みのデザインで作陶されている酒井美華さんのご紹介。
練り込みとは?
練り込みとは、色の異なる陶土を重ねて模様を作り、カットしたものを成型していく陶芸の技法のこと。金太郎飴と言えば分かりやすいでしょうか。もちろん、飴よりもっと広範囲に重ねていくので、手間がとてもかかる技法です。こちらに分かりやすい説明画像がありましたのでお借りしました。ご覧ください。
酒井美華さんの練り込み
酒井美華さんは、もともとファッションの学校を出ていらっしゃるので、色合わせや、ピースの形にもそのセンスが存分に活かされています。和の伝統文様をそのカラフルな色合いで表現されるので、見慣れた文様も新しいものに見えることに感動します。
一度展示会でお目にかかった際に、タイルやコスメのアイカラーなどの色の組み合わせを見たりするとおっしゃっていました。独立される以前は、練り込み技法で有名な室伏英治さん(2019年にご逝去)に師事されています。
こちらは、もう10年以上前に新宿伊勢丹にて一番最初に買ったボウル。檜垣文様でしょうか。淡いピンクに緑が映えそうな気がして、抹茶碗として使いたいなと。渋いうつわ好きだった私が、かわいらしいものに惹かれたきっかけのうつわです。色使いがあざやかなものもありますが、私はどちらかというと柔らかい組み合わせを選んでいる気がします。
スクエア皿
取り皿やケーキ皿として使えるスクエア皿は4枚。対角線に並べていますが、市松(チェック)柄のものはペアで、昔たち吉のオリジナルだったもの。右上の継いであるものはまた別の記事でご紹介します。
左下の、何柄でしょう、モノクロ柄は昨夏に代官山にて購入。
「食卓をパレードする」心躍るフレーズですね。カラフルな酒井さんのうつわが食卓に踊るのをイメージしてしまいます。
この時は、カラフルな色合わせよりぐっとシンプルなものに目がいき。
卵型ボウル
こちらもどこかの展示会で。訪ねる機会があれば、記念に買うのも楽しみの一つです。
こちらは練り込みの模様でいうと、うずらの羽のようだということで、うずら手というそうです。普通はカタチが狂わないように糸などを使いスパっと切るわけですが、あえて少し太めの板などでカットすることで力を加え、ゆがませます。そのパーツをさらに組み合わせてうつわにしていきます。
大柄だと迫力がありますが、ほどよい大きさなのと色の組み合わせで品のあるうつわに仕上がっているなあと思います。
ちょっとおいしいクッキーのようにも見えるダイヤ柄。
ボウルには、朝のスープを入れたりしています。コロンとした形が楽しく、簡単なコンソメスープでも、おいしそうに演出してくれます。
酒井さんに限らず、練り込み作家さんはほかにもいらっしゃいます。作り手によって、模様や色合いも異なりますので好みの作家さんを探してみてください。とにもかくにも、作るのに時間がかかるうつわだということは皆同じですね。敬服いたします。
展示会情報は、酒井美華さんのインスタグラムでチェックしてみてください。
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