神奈川県川崎市の日本民家園に行ってきた。民家園は、昭和42年に開園した野外博物館。日本各地からなくなりつつある古民家が集められている。都内からそう遠くないのに、こんなタイムスリップができる空間があるなんて最高。
谷崎潤一郎が表現した、日本建築の「庇の下にただよう濃い闇」とはまさにこれかな?
現代のような照明もクーラーもない当時の民家の造り。ひとたび中へ入れば、濃い闇の先に見える青々とした景。宵の口になれば、囲炉裏や、ろうそくの明かりが灯るのでしょうかね。
室内の静寂と涼しさは格別。酷暑なので誰もいないのだ。クーラーなどない当時はこれでも暑かっただろう。暑さを凌ごうと、あれこれ工夫をこらした人々に思いを馳せる。
その日は、民家園となりの岡本太郎美術館が目的だったのと35度の酷暑だったので、ゆっくりじっくりとは見れなかったが、ひとつ、日本の夏らしい思い出ができたことにしておこう。
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