先日、NHK 美の壺 「桃山の革命 織部焼」を見た。ハッとさせられるような奇抜な形、デザインが革新的で、桃山時代から現代まで多くの人を惹きつけてやまない。
https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/episode/te/69J61K6N9P/
TOP画像は、美の壺には出てこないけれど、私が持っている安洞雅彦さんの作品。織部焼とはこういう感じ。
美の壺に話を戻そう。番組の最後、伝統的な織部の技術に現代の技術を加えて、新しい織部焼を生み出していらっしゃる、玉山窯(ぎょくざんがま) 玉置保夫さんの言葉が頭に残った。
「伝統っていうのは 変わらないのも伝統だし 時代時代で変わり続けていくのも伝統 伝統を離脱しているとは 自分では思っていない 今の伝統を作っている そういう思いでやっている」
玉置保夫さん 「桃山の革命 織部焼」より
変わり続けていくのも伝統だと言われると、新しい挑戦をする人にとても心強い言葉だなと思えた。
そのあと、この話をとある方に話した。すると「昔のまま伝えていくのが伝承で、新しいものを加えていくのが伝統と言うそうだよ」と言われた。
そうなのか!なんとなく伝統とは、長く続いてきたこと、くらいにしか考えていなかった。始めた人もすごいけれど、時代に合わせて新しいものを加えて改善して…と関わった多くの伝道者がいなければ今にないはず。歴史とは、変化を恐れず挑戦したことの結果なのだなとあらためて思った。
さて、安洞さんの豆向付。こちらは軍配の形なのだが、伝承ではなく伝統である。つまりは安洞さんのオリジナル。ちょうど、よろいや兜など甲冑の話をしていたので、それにちなんでおすすめしていただいた。人それぞれ、好きなように選べばいいと思う。もちろん、発掘されたものの再現もされているが、サイズを一回り大きくするなど、今の食卓で使いやすいように仕立てていらっしゃる。
百と並んでいるが、機会があればご本人がいらっしゃる個展などで解説を聞きながら、気に入ったものを選んでほしい。ご本人もとてもユーモラスな方なので、話も弾むはず!
https://www.instagram.com/ando.masahiko/?hl=ja
安洞さんのインスタグラム
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